日本では呼吸循環管理を中心とした新生児医療技術の進歩に伴い、世界一の新生児医療成績を誇っている。
その結果、ハイリスク新生児や各種外科的疾患・染色体異常・奇形症候群の救命率が向上し、経管栄養・在宅酸素療法・気管切開・人工呼吸管理などの医療依存度の高い児の増加をもたらした。そのため1年以上新生児医療病棟から退院出来ない “NICU長期入院児”は右肩上がりに増加傾向を示し、赤ちゃんだけでなく妊婦の入院が困難になる事態を招いた。
その打開策として“NICU長期入院児”の小児在宅医療への移行が2008年から官民をあげて推進されるようになり、在宅で家族によって医療的ケアが実施される”医療的ケア児”が右肩上がりに急増し2022年の全国の医療的ケア児数は20,385人、人工呼吸器児数は5,449人とそれぞれ2008年の2倍と10倍以上になった。こうした在宅医療では病児が家族と一緒に過ごせるという素晴らしい側面がある一方で、家族―日本では特に母親の負担が非常に大きくなる。
そこで関係団体の働き掛けにより2021年の「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律(以下支援法)2)」では、「医療的ケア児がその心身の状況に応じた適切な保健・医療・福祉・その他の各関連分野の支援を受けられるよう、保健、医療、福祉その他の各関連分野の支援を行う機関との連絡調整を行うための体制の整備に関し、必要な措置を講づること」が地方公共団体と関係省庁の”責務”となった。
今回のセミナーではこの支援法の成果と課題について概説する。
〇目次
1.NICU長期入院児問題
2.小児の在宅医療の特徴
3.医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律の成果と課題
A.教育
B.医療的ケア児支援センター
C.災害時支援
4. 令和6年 診療報酬・障害福祉サービス等報酬改定
開催日 |
2024年10月21日(月)15時~16時 |
費用 |
無料・事前登録制 |
講演者 |
日本小児科学会名誉会員
日本周産期・新生児医学会名誉会員
日本新生児成育医学会名誉会員
日本小児在宅医学会名誉会員
日本小児在宅医療支援研究会名誉会員
日本医師会小児在宅ケア検討委員会副委員長
田村 正徳様 |
視聴方法 |
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