足立慶友リハビリテーション病院様 インタビュー

足立慶友リハビリテーション病院様 インタビュー
日本初の取り組みとなる医療モール併設型病院。地域医療を支える新しい医療機関の誕生の経緯と、外来から入院まで一貫体制を整えるために必要とした電子カルテの選択についてお伺いしました。

地域の医療問題と患者様が抱える問題を解決するために

足立慶友リハビリテーション病院は、足立メディカルモールと併設した病院です。この医療モール併設型病院は、日本初の取り組みです。私は、健康寿命と平均寿命の差を縮めるには、1つの診療科だけの治療ではなく他の疾患にも対応でき、入院での治療や疾患予防にも対応できる施設が必要だと考えています。 そして、この足立メディカルモールは、外来から入院まで連携しながら一貫した医療を提供し、1医療施設で地域医療を広く支えていくことができる新しい医療機関の形を実現していると考えています。

高機能で優れた費用対効果。出会って即決した電子カルテ「MALL」

電子カルテの導入については開設前から検討していましたが、使いづらい高額なシステムが多く困っていました。 仕方なく最終決定を下そうとしていた際に、当時勤務していた病院でパシフィックメディカル社の電子カルテ「MALL」に出会いました。「MALL」は、医療施設間の連携機能やカスタマイズ項目など細かな機能を搭載しているほか、使いやすいユーザーインターフェイスで操作できる、費用対効果に優れているなど、当施設の要望にあった特長を持っていました。 そのため、今までの検討を覆し、「MALL」を即導入することに踏み切りました。 決定から稼働までは半年少しだったと記憶しています。 当施設では「MALL」をクリニックと病院で2つ稼動させ、両施設のデータを参照できるような構成にしています。また、クリニックでは外来クラークが、病院ではドクターがカルテを入力するスタイルをとっています。 そのため、クリニックで運用している「MALL」では、カルテ画面を2号用紙のインターフェースに統一しており、クラークが操作しやすい画面レイアウトにしています。 電子カルテ操作教育はスタッフ間で行われ、医師ごや疾患ごとのセットやテンプレート登録もクラーク同士が協力し設定してくれるので、本当に助かっています。また、「MALL」はマスターやセット登録がとても行く、リハビリのオーダーなども診療内容に合わせてテンプレート化できますし、それぞれの医師が使う定型文も簡単に作成・登録できます。クリニックにはさまざまな医師が出入りしていますので、医師がカルテ入力で時間をとられていては、コストパフォーマンスが下がります。 そのため、このようなユーザーインターフェイスが優れたシステムを導入することは、より良い診療を行うためにもメリットのあることだと実感しています。

地域の皆様の健康を支える一助としてさらなる機能拡充を期待

検査項目を追加してほしいとか、ここを直してほしいとか、そういった要望は事務方から、パシフィックメディカル社に適宜連絡をしています。お問い合わせ情報は全てデータベース化されており、迅速かつ細やかに対応してくれています。 また、「MALL」にはメーカー側で設定してもらわなくても、医療機関側で設定できる項目が多くあるので、自分たちでカスタマイズしています。なので、使いにくさで困ることはないです。 今後は、オンライン診療で有名なメドレー社とのグループ力を活かし、例えば遠隔診療や問診機能の拡充であるとか、患者様に最高の受診体験を提供できる一助となるような、 「MALL」のさらなるバージョンアップを期待しています。

「MALL」運用のご感想~優れた柔軟性と拡張性~ 足立慶友リハビリテーション病院 松本 院長

とにかく書類の作成が楽です。書類を作る際、その情報は電子カルテのあちこちに点在していますが、「MALL」は書類作成画面と同時に、これまで書いた病名やカルテの内容、SOAPを全て参照し、引用ができます。 その他、私個人では、入院セット・検査結果テスト・文書管理セットなどをタブで作って、自分の使いやすいような形で基本画面のレイアウトを変更しています。 役割や立場によって見たい情報が異なりますので、このような柔軟性がある「MALL」の機能は業務効率化にとても有効です。また、私の場合は権限が付与されていますので、新たな入力項目の追加も可能です。温度板の項目を並べ替えるだけでなく、項目を追加しそこに経過を記載してもらう、という運用もできています。 このようにシステムを病院の運用にあわせて細かく調整でき、欲しい情報を1箇所に集約できることは、患者様の状態把握や、カンファレンス時の情報共有の際にとても役に立っています。

リハビリ科 スタッフ

導入当初は紙がほぼないという運用に戸惑いもありましたが、今では患者ファイリングはExcelファイルで作成して管理するなど、現場のペーパーレス化が実現しています。 入力用端末も十分に配置され、記録も問題なく入力できています。また、入院していた方が、外来に来てリハビリするような場合も、設定で電子カルテを病院で運用されている「MALL」に切り替えれば入院時の記録も見られるので、病棟スタッフからの申し送りという形で情報共有がスムーズにできています。